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2022年5月5日(木)


二日目も快晴。今日も絶景のツーリングが期待できる。

朝食も豪華だ。サイクリストでなければ、これだけ完食するのも大変だろう。

おいしいコーヒーを何杯もお代わりして、さあ出発だ。


まずはいつものように嶺方峠へ向かう。そろそろ自分でも、何回越えたか整理しないとわからなくなってきた。

いつもは朝起きると多少の雲が広がっていて、果たして峠の絶景はどうかな?と心配になる。

しかし今朝は、もう何も心配することがないほどの快晴だ。雲などどこにもない。


峠へ向かう登りはいつもと違って交通量が多い。すでに何台もの車とすれ違っている。

やはり今年のGWはかなり人出が多いことがよくわかる。


最初に現れるのが、小さな藤口隧道のトンネル。

後続がトンネルを抜ける姿を出口から狙ってみる。

小さく短いトンネルだが、こうして撮影するとなかなか迫力ある写真が撮れる。やはりトンネルはこの形がいい。


そして嶺方峠だ。今回のトンネル通過の様子をYoutubeにアップしました。感動をご一緒に!

https://www.youtube.com/watch?v=kjcM8Ta7kyU


素晴らしい。

他に何も言葉がいらないほどの絶景だ。

こんな美しい嶺方峠はこれまでお目にかかったことがない。


ロードチームにお願いして写真を撮ってもらった。

カメラを渡したら、「あ、同じカメラ使ってます」と意気投合。うれしいですね、カメラが同じだと。

ちょっとズームを効かして撮ってくれた一枚がこれ。なかなかいいじゃないですか。


次から次と嶺方峠に人がやってくる。自転車の数もこれまでで一番多いかもしれない。

写真を撮ったらすぐどいてあげないと、他の人に迷惑だ。展望も凄いが、人の数も凄かった。


いつもなら、もう少し長いこと大展望を眺めているのだが、今日は賑やかすぎて早々と下り始める。

朝からこんな絶景をたっぷりと味わうことができて、今日は一日最高のツーリングになりそうだ。


まだこの時間なら車の数も少なく、気持ちのいいダウンヒルを楽しめる。

たまには走り去る姿を後方からのアングルで撮影しようと、道路に座ってカメラを構える。


気持ちよく下ってくると、再び大展望が大きく広がってくる。

観光名所の大出の吊橋に立ち寄ってみる。

この天気なら大混雑だろうな、と思っていたが、まだ11時なのでそれほど観光客の姿が見えなかった。


このあたりは、どこを走ってもこの大展望がずっと続く。

姫川沿いの裏道は、車もほとんど入ってこない。


絶好のロケーションで、いかにも下ってきたかのような”やらせ”撮影。

背景の色と、フレームカラー、ウェア、ALPSフロントバッグが見事にマッチしている。いい一枚だ。


白馬小径の案内が整備されている。以前にもこの小径を辿ってポタリングしたことがある。

初心者でも楽しめるコースが設定されていて、なかなか面白い。


のんびり走っていたら、後からかなりのスピードで女性サイクリストに抜かれた。

なんの挨拶もなく、クロスバイクで走り去る。するとその後ろからロードが一台同じように抜いていく・・・


同じ仲間なのかわからないが、ちょっと一声かけるぐらいの挨拶があってもいいのに。

トレーニングしているのかもしれないが、同じサイクリストとしては少々残念な気持ちだった。


松川大橋からの絶景に息を呑む。視界を遮るものが何もない。

あまりの迫力に、とにかく圧倒される。

素晴らしすぎる。これほどの眺めを、誰にも邪魔されず好きなだけ堪能できる。


家族連れの車が一台橋の上に止まって、我々と同じように大展望に圧倒されている。

同じ眺めを同じように味わって、なんだか仲間意識が芽生える。別れ際に気持ちよく挨拶して走り出す。


信濃森上駅から北上して栂池高原へ向かう。

コンビニで食料をたっぷり調達して、じわじわと登り始める。


絶景満喫の時間は終わり、気温上昇の中の登りがやたらきつい。

どこかランチタイムにいい場所はないか・・・と探し続けて諦めかけたころ、素晴らしい場所を発見!

やっぱり我々はついてますね〜いつも。またまた立屋展望広場みたいな所を見つけてしまった。


「はくばのりくら ホタルの郷」とかかれた入口の先に、素敵な東屋を見つけた。

「アルプス牧場 ひつじの家」という建物の横に、高台に位置した休憩所が設けられている。

ここの施設が何なのかわからないが、我々にとっては文句の付けようがないランチポイントだ。


今日のコースは余裕がある。登りも控えめ、距離も少な目だ。

となればのんびりゆっくりランチタイムを楽しめる。

さてさて、今日も広々としたテーブル一杯に豪華な食材が並んだ。


今日の一番人気は「直火焼き牛ハラミ角切 にんにくダレ」

ジュージューと焼く音と臭いが食欲をそそる。いやぁ、旨いねこれ。最高です。

もう、ジュージューやめられないですね。これからは、グツグツからジュージューの時代かな。


ご馳走で満腹。走り出せば絶景の連続。もう、なんて恵まれた毎日なんでしょう!

昼食後は、標高900m前後の林道をのんびりと行く。

今度は東側方面の展望が広がってくる。小谷村、乙見山峠方面の眺めがまた素晴らしい。


まったく車がいないと思ったら、やはりこんなことだった。昨日に引き続き通行止めの案内だ。

今回は、重機で道を塞ぐという徹底さだ。これでは車の進入不可能だ。

この時期の通行止めは、多くが残雪の影響による通行止めだ。たぶん自転車なら問題ないだろう。


昨年の晩秋ツーリングで訪れた湯峠方面、そして残雪の雨飾山が目の前に広がる。

予想外の大展望に興奮が止まらない。


「おいおい、嶺方峠の展望に劣らぬ素晴らしい眺めじゃないか!」

静かで誰も来なくて、こりゃ相当な穴場を発見したぞと大喜び。


どこが通行止めなのかと思っていたら、やっぱりこうなっていました。

大きな岩がゴロゴロと転がっていて、まったく手が付けられていない。


まだまだ道路脇には雪が残っていて、確かにこれでは車が通行するには危険すぎる。

注意して岩を避けながら危険地帯を通り過ぎていく。


日陰は雪が全く融けずに残っていてひんやりと涼しい。

荒れた路面を注意しながら下っていたが、そんな時にまたしても自分の目の前でトラブル発生!


「パ〜〜ン」という大きな音が山中に響き渡り、フロントタイヤがバースト!

あまりの大音響に全員驚いてすぐに立ち止まる。


調べてみると、フロントタイヤのサイドカットだ。

岩か枝で薄いタイヤサイドを切ってしまい、中のチューブがこのありさまだ。


こんなトラブルでは驚きもしない。さっそくタイヤブートで修理し、チューブ交換でおしまいだ。

昨日から3人目のトラブル。次々順番にトラブルが巡ってくる・・・次は自分か? と怖くなってくる。


その先も色々と障害物が登場するが、大きな難所はなく無事に通り過ぎることができた。

それにしても全く手入れがされていないことが写真からもよくわかる。

まだまだ雪どけまでは手つかずの状態で放置されそうな感じだ。


荒れた所を通過すれば、雰囲気最高の林道が続く。

なんて素敵な林道なのだろう。走りやすく、そしてダイナミックな景観が次々現れる。

どこかで出会ったような雰囲気・・・そうだ、秋山郷の雰囲気に近いかもしれない。


深い林道を抜けてくると視界が大きく広がった。

時刻もそろそろ16時。今日の宿まであと8km。やはり今日のコースは時間に余裕がある。


この林道がすっかり気に入った。

この辺りを走る際は、絶対にこの道を行くべきだろう。


久しぶりに人里へ降りてきた。

案内図を見ると、走ってきた林道は「西山林道」という名前らしい。


地図を見ても周囲に西山という地名も山もない。ネットで調べてもこの林道の情報がまったくない。

「塩の道 幸田文文学碑」と「稗田山崩壊碑」が小高い丘に建っている。


その先に再度通行止めの案内が現れた。もう、何度目の通行止めなのだろう。

こちらは車の通行も出来てしまうような緩い表示だ。


路面は多少荒れているが、大きな崩落や損傷もなく、自転車なら問題なく通行できる。

宿まであと少し。最後に一旦上り返してあとは下ってゴールだ。


林道を抜けて無事に車道に合流。いやぁ、なかなか変化のある、味のある林道だった。

それほど期待をしていなかった林道だったが、予想外の出来栄えに大満足であった。


「塩の道 来馬」の標識の先が、本日の宿「来馬温泉」だ。

時刻は16:50分 余裕たっぷりの到着だ。


静かな一軒宿だ。玄関に自転車を置かせてもらう。

ここの温泉は、豊富な湯量と恵まれた泉質の源泉掛け流し温泉だ。


さっそく汗を流したあと、いつものように乾杯だ。

泊り客は、我々のほかにもう一組のみ。GWにこんな静かな宿で過ごせるなんて思ってもみなかった。

料理は地元で採れた、季節の旬なものをいただける。何もかも美味しく、今夜もどんどんお酒がすすむ。


最後は鴨鍋のスープで手打ち蕎麦をいただくという贅沢さ。

コース設定も難易度もちょうどいい。一日中絶景の連続で、もう何も言うことがない。

そして最後は素晴らしい料理の数々。こうしてGW二日目も大成功で無事終わった。


 

距離: 45.0 km
所要時間: 7 時間 41分 12 秒
平均速度: 毎時 5.9 km
最小標高:  462m
最大標高:  1105m
累積標高(登り):  857m
累積標高(下り):  1194m

(2022/5/5 走行)


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