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新型コロナウィルスで世界中が大騒ぎ。何もかもが縮小していく毎日・・・こんなことが起こるとは。

ツーリングは今のところ安心だ。アウトドアだし、密室ではないし、濃厚接触もない。


「いつもの宿が取れたので、行かない?」というお誘いで、急遽房総ツーリングに参加することになった。

3人が輪行で蘇我駅に集合。そして隊長は自走でやってきた。

お得意4人衆が今回も集まって、春の房総ツーリングの始まりだ。
 


輪行2回目の新作デモンタ号。ピカピカに輝いて眩しいですね〜。

さすがにデモンタ、組み立てるのは一瞬です。手品を見ている感じで組みあがってしまいました。


9時から走り始める。今日は長距離快走コース。

千葉なんて高い山はないから楽勝楽勝、なんて思ったら大間違い。


丘陵地帯は起伏が多く、細かいアップダウンの連続だ。

太いタイヤのランドナーで走るには相当ハードなコースだ。
 


市街地を抜けるまでは、多くの信号と、かなりの交通量に悩まされる。

走り始めて最初のトラブルだ。ダルマねじが緩んでいたので締めなおす。

新車は初期症状であれこれ不具合が出てくる。まあ、早めに気が付いてラッキーだった。
 


千葉はロードチームがやたら多い。走っていると、何組ものロードチームに追い抜かれる。

女性が何人か含まれているところを見ると、自転車ショップの集まりだろう。


さすがに、ガード付き、ガスコンロ持ち、一泊二日のおじさんたちでは追い抜かれる。

それでも信号で追いついたり、また抜かれたりとしばらく一緒に走ることに。


いつものペースとは少々違う走りだ。見かける自転車はすべてロードレーサー。

こんなニッカスタイルで、ガード付けて走っている自転車は1台もいない。


すると、またしてもトラブル発生。

シフトレバーの滑りが良すぎて、自動変速になってしまうらしい。よーく拭いて、よーく締めて解決。
 


女子レーサーと並走しながら会話してみた。

「皆さんはどういう集まりなんですか?」と聞くと、「自転車ショップの集まりです」と返事が。


「皆さんは?」と聞かれ、うん? 我々はどんな集まりなのだろうと、返事に困ってしまった。

結構辛そうな表情で必死に付いて行っているけれど、こっちの世界もありますよ、と教えてあげたくなった。


コンビニで休憩。自転車乗りにとっては一大休憩スポットらしく、サイクルラックまで置いてある。

多くの最新ロードが並ぶ中、我々のビンテージマシンが登場してくると注目の的に。


同じ自転車とはいえ、こうも何もかも違うか、ってぐらい別世界だ。

新旧入り乱れての楽しいひと時だったが、時代を知る人からは絶賛のお言葉をいただいて、こちらも感激だ。


「久しぶりに素晴らしい物を拝見させてもらった」と自転車店の店長。

「トーエイは素晴らしいって聞いていたから、見れて感激です」とオバサンレーサー。

なんだ、我々も結構役に立っているじゃないですか、と気分がいい。
 


下の写真を見ると、春ののんびりポタリングみたいだが、とんでもない・・・疲れて休憩しているところだ。

単調でこれといったピークがないため、なかなか休憩するポイントが少ない。

ようやく先頭が止まってくれて一息ついているところだ。
 


高滝湖脇のサイクリングコースに入ると、車の来ない、やっといつものようにのんびり走ることができる。

緊張感がほどける。やっぱりツーリングはこうでなくっちゃ。
 


お昼はおすすめのこの蕎麦屋に決定。

早めに入らないと混んでしまうというので、頑張って走ってきた。おかげで一番乗りだ。


小湊鉄道の線路が見える窓側に案内されて、さぁておすすめの「天婦羅そば」を注文する。

待つこと少々、揚げたての天婦羅が次々運ばれてきて、各自の皿に盛りつけてくれる。


女将の解説付きで、とってもおいしく、楽しいランチタイムであった。

窓の向こうには、ちょうど走ってきた車両が駅に到着する姿が見えた。
 


大満足のランチであった。桜が満開ともなれば、この店も大混雑必至だろう。

本日のコース、まだ半分も走ってない。やはりなかなか手強い道のりだ。


地図を広げて作戦を練り直す。

里見駅で菜の花と戯れ午後の走りに入る。
 


飯給駅(いたぶえき)はなかなか雰囲気のいい駅だ。そして、ここのトイレが必見だ。

「世界一大きなトイレ」にはたまげた。ぜひ一度訪れて見ていただきたい。
 


さすがに観光地だけあって、次々と車が見学にやって来る。

それでもまだ静かな時期なので、無人駅で洒落た一枚を撮ってみた。
 


飯給駅(いたぶえき)のすぐ先から、素掘りのトンネルが現れた。

柿木台第一トンネル、全線素掘りのトンネルだ。将棋の駒のような形をしている。

なかなか野趣あふれる、スリリングなトンネルだ。
 


その先通行止めの看板を行くと、2つ目のトンネルが続く。

トンネル内は多少荒れているが、距離も短くすぐに出口になる。

3つ目のトンネルは一番長く、暗くてライトが必要だった。
 


楽しいトンネル遊びが終わると、また交通量の多い車道に合流する。

せっかく雰囲気最高だったのに、また夢から現実に引き戻される。


13:50 月崎駅。ようやく半分走った。残り45km・・・走れるかなぁ、と不安に。

17時必着ということで、地図とGPSをにらみながらペースを上げる。


タフな先頭機関車に引っ張られて、ランドナーにしてはいい走りだ。

こんな走りに慣れていない自分は、ちょっとした起伏ですぐに遅れだす。

ガーミンの残り距離に励まされながら、必死に先頭集団を追いかけていた。
 


残り10kmぐらいになって、ようやくゴールが近づいてきた感じだ。

それにしても国道の交通量は多く、せっかくの海岸線沿いの道も、景色を眺めている場合ではない。


やっと浜金谷までやってきた。もう宿はすぐそこ・・・ではなかった・・・

前にカーサイで来た時は簡単に宿まで行ってしまったが、なんだこの坂は・・・


海抜0mから、一気に70mも登らされる激坂だ。

最後は乗ってゴールしたいところだが、とうとう力尽き、押してゴール。

いやはや、なんてハードな一日だったんでしょうか! もう、参りました。
 


しかし、頑張ったご褒美はこれだぁ!

風呂上がりに、オーシャンビューを眺めながら至福の乾杯だ。


沈みゆく夕日ショーを目の前に、今日の疲れも吹き飛ぶ! 

いやぁ、素晴らしい。そして、ビールが水のように体に流れていく・・・うまいねぇ〜
 


これだけ走ればよく食べる。そしてよく飲む。

やっぱり走った距離に比例して、お酒が旨いね。


夕食も、最後の客になるまで楽しんで二次会へ。

持ってきたつまみを披露しながら、今夜も熱い語りに時を忘れる。


気が付けばもう三次会へ突入。

最後は、「今何時かい?」ってことで、日付が変わってようやく眠りについた。

長い一日だった。明日は体が動くか心配だ。
 

 

 

 

 


(2020/3/15 走行)


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