峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2013 > 北浦・銚子



 

梅雨が明けた。今日も朝から暑い。

昨日は宿で飲みすぎ、少々体調がよろしくない。

朝食も茶碗一杯だけと控えめ。

まあ、汗をかけばすぐにいつもの調子に戻るだろう。

 

ダラダラ平坦ツーリング二日目は、北浦に沿って南下する。

今日も特に目的はない。ゴールだけは決まっている。さあ出発だ。

 

綺麗な舗装路が土手沿いに続く。

周囲を見回しても、ほとんど高いものがない。真っ平らだ。

暑くて暑くて、干からびそうだ。

 

 

 

鹿島線の鉄橋をくぐる。

日陰がほとんどなく、休むところがない。


左手には北浦の穏やかな水面、正面にはまっすぐな道、右手には延々と続く高圧線の鉄塔。

こんな景色の中、前も後ろも誰もいない中を走る。

動くものが何もない。鳥も飛んでいない。ちょっと不思議な時間だった。
 

鰐川橋を渡ると、今度は右手に外浪逆浦の景色が広がってくる。

そして、常陸利根川の左岸を気持ちよく走り抜ける。

相変わらず誰もいない、無人の自転車天国だ。

途中に海洋マリーナがあり、ようやくここで楽しく遊ぶ若者と出会った。

 

 

 

「フライングジェットボード」というらしいのだが、自分は初めてお目にかかった。

いったい何をしているのか最初は意味不明だったが、しばらく見ていてやっとわかった。

水上バイクの噴射口を利用して両手足からウォータージェットを噴出し、その力で空中へ飛び立つ、という遊びらしい。

 

まあ、面白いことを考える人がいるもんだと感心しながら、ようやく休憩ポイントができた。

猛暑の中、彼らは気持ちいいだろうなぁ、と眺めていたがなかなかうまくいきませんね。でも、楽しい休憩タイムでした。

 

鹿島の工場地帯を抜け、海岸を目指す。

なんと、直射日光の暑さでポタナビがダウン。時々電源が自動リセットされてしまうことに・・・ちょっと冷やさないとだめか?

 

正面に神栖市の風力発電の姿が見えてくる。

風力発電機があるということは、1年中「いい風」が吹くということでしょうね。

自転車にとってはうれしくない風ですが、エネルギー自給のためには仕方ありません。これからの時代、太陽光とともに、風力発電に期待がかかります。

そばに行ってみると、結構デカイですねえ。

 

 

猛暑の中、銚子を目指す。単調な道がしばらく続く。

海が見えればまだ気分も違うが、残念ながら視界は悪い。

次々に見える風力発電機が唯一の楽しみだ。

やっと銚子大橋までやってきた。

一気に視界が、そして景色が広がる。

明るい、広い、大きい、そして青い。

海だ、海だ、海が広がるだけで気分が高まる。

 

ちょうどランチタイム。

銚子駅前のさかな料理店で、新鮮なさしみ定食をいただく。

とにかくうまいですね。さすが漁師の町だけのことはありますね。

時間があればいくらでも飲んで食べていたいところだが、まだまだ先は長いので、名残惜しく店を後にする。

 

犬吠崎を目指す。

前半の景色とは打って変わって、明るく、ダイナミックに、そして変化に富んだコースへと変わる。

次第に犬吠崎の灯台が近づいてきた。

実は犬吠崎へ来るのは初めてだ。銚子へツーリングということもこれまでなかった。なので新鮮な気分で灯台を見学する。

ここは関東平野の最東端だそうで、周囲は水郷筑波国定公園に属するらしい。

灯台周辺は素晴らしい眺めの景勝地で、さすがにここは観光客で賑やかだ。

 

太平洋を望む白亜の灯台は「日本の灯台50選」だそうだが、さて、他の灯台をどれだけ訪れたことがあったけな? 

灯台巡りツーリングなんていうのも結構いいかもしれないな、なんて思ってしまった。

これまで、灯台マニアにはなかなかお目にかかったことがなかったけれど、きっといるでしょうね、好きな人が。

一度、灯台の魅力でもじっくり聞きたいですね。

 

飯岡灯台までやって来た。眼下に見える飯岡漁港。

ここにある「カントリ−ハウス 海辺里」、毎年クラブランでお誘いを受けているが、いつもタイミングが合わずじまい。

夏の磯牡蠣、冬の鯖料理と、とにかく絶品らしい。

今回も食事の時間をはずしてしまい、また諦めることに。いつか、絶対にご馳走になるぞー! 

 

 

さあ、本日もフィナーレを向かえる時間になった。

ここからは、「太平洋自転車道」が宿まで続く快適なシーサイドコースだ。

太平洋はいいですね、大好きです。

でっかいし、明るいし、無限です。

見ているだけで心が豊かになります。

贅沢すぎる自転車道をたった一人で独占できる幸せ。

潮の香りと波の音に包まれながら、宿までの10kmを思う存分ゆっくり、のんびり走らせてもらった。

一日の終わりにふさわしい、最高のエンディングであった。

やがて前方に、立派な、豪華な本日の宿が見えてきた。

さすが、眺めのいい所にでーんと聳え立っている。

今日はよく走った。これだけ走ったら、また飲みすぎちゃうな。

いやあ、楽しい一日だった。こういうツーリングがいいんですよ、皆さん。

 


 


 

距離: 84.9 km 
所要時間: 7 時間 41 分 49 秒
平均速度: 毎時 11.0 km
最小標高: 0 m
最大標高: 64 m
累積標高(登り): 231 m
累積標高(下り): 233 m

(2013/7/7 走行)


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