峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2012 > 北竜湖・飯山




残念ながら、というか天気予報通り、朝から雨だ。

昨日濡れた衣類も、靴も乾ききらないうちにまた身に着ける。

スタートから雨具を着る。一旦雨の中に出てしまえばもう関係ないと開き直る。
 


温泉村から下って北竜湖を目指す。

あーぁ、天気が良ければ素晴らしい朝なんだろうな・・・きっと。

町中にデッカイ「野沢菜発祥の地」記念モニュメントがあった。野沢菜の歴史が紹介されている。
 


シトシトと降る中、北竜湖への林道はとてもいい雰囲気の道だ。本当に残念な天気だ。

手足が冷たい。気温も上がらず、朝から雨に打たれれば体も冷える。
 


雨の北竜湖、誰もいない。叩きつける雨で、湖面が白く濁る。

いつもは静かで、鏡のように美しい湖なのだが、今日はまったくその面影はない。
 


軒下で雨宿り。すでに手足は冷え切って、これ以上の気温低下は危険を感じる。

雨は全くやみそうにない。今日は本当に辛い一日になりそうだ。


なんとか少しでも防水を目指す。

持っている物をすべて使って、できるだけ手足を冷やさないように知恵を絞る。


フロントバッグは大きなゴミ袋ですっぽり覆う。

一番の問題は足だ。靴ごとビニール袋に入れては破けるし、ペダリングに支障が出る。

足先を濡らさないために、ビニール袋を履いて靴の中に。靴が濡れるのは諦め、宿で乾かす作戦に。
 

手は防水グローブなんか持っていないから、上からビニール袋で防水カバーだ。

ブレーキ操作や、ハンドル操作、いろいろと不便だが濡れるよりましだ。

とりあえずこの態勢でしばらくは、雨の中を走るには支障がなくなった。
 

戦意喪失状態だが、こうなったらこの雨を恨んでも仕方がない。

なんとか今日一日、ツーリングに仕立て上げて走り切らないといけない。

気持ちも新たに雨の林道を一人走り出す。
 

小菅宮神社に立ち寄る。

地面に敷き詰められたイチョウの色が、この雨でよりいっそうきれいに輝く。
 

長野県天然記念物 神戸(ごうど)のイチョウへ。

樹齢およそ500年。高さ約36m、幹周約14.7mにもなる大木だ。

さすがに凄い。見上げられないほどの巨木だ。幹の周りを一周するだけでも大変だ。
 


ずっと雨が降り続いている。どこかですべてを脱ぎ捨てたい気分だ。さすがにストレスだ。

ようやく見つけたバス停。唯一の逃げ場所だ。もう、ここでランチタイムの大休止とするしかない。


雨具を脱いで、何もかも取って、やっと雨から解放された。

吐く息が白い。とにかく寒くて、焼酎のお湯割りで体を暖める。

缶詰をつまみに、とにかく暖を取ってエネルギーの補給だ。
 


こうなったら最後の秘密兵器を取り出そう、ということでイワタニのガスストーブを組み立てる。

こいつが出れば一気にポカポカに暖まる。冬場のツーリングでは、これを持っていると心も体も暖まる。


よくまあ今回持ってきたな、と自分でも感心。でもいったい前回いつ使ったっけ?

まあ、組み立ててガスをセットして点火すればOKだから、何の心配もいらないはず・・・なのだが・・・


あれ? ガスが・・ガスが出ません・・うそ? なんで? どうやらヒーター内部で詰まっているようだ・・・

(この製品、いつしか販売中止になったのはこのあたりに問題があったのかもしれない)
 


2時間も長居して、ようやく足も乾いてきた。

やっと雨も上がって、かすかに日が差し始め、幸運なことに目の前に虹が出た。

いよいよ天気も回復に向かうか、と気持ちが明るくなり始めた。
 


リンゴ畑を抜け、民家の猫ちゃんに出会い、早く完全に雨が上がってくれと願いながら走る。

湯田中温泉へ向かう川沿いの道。雨は上がったが、今度は風が出てきた。

風が強い中、最後にコーヒーで一服し気合を入れなおす。
 


ここから湯田中温泉まで約300mの登り。今日は登ってゴールというつらい終わり方だ。

一日雨に降られ、冷えと寒さに耐え、そして最後につらい登り・・・ああ、いいことは何かないのか。


ゴール間近になって、ようやく太陽が顔を出してきた。久しぶりの光だ・・・

宿に着いて、今日もさっそく乾燥大会だ。ストーブの前に、何もかも並べて乾かす。

そして冷え切った足をカイロで温める。もう冷たさの限界で痛いぐらいだ。
 


風呂に入ってやっと生き返った。とにかくよく降られた二日間だった。

おいしい料理にお酒がすすむ。ついつい飲みすぎちゃうほど今日はいろいろあった。


明日はようやく晴れの予報だ。やっと念願の、晩秋の景色が楽しめそうだ。

いやはや、この二日間、参りました、ホント。
 

 

 

 

距離: 39.9 km
所要時間: 7 時間 25 分 7 秒
平均速度: 毎時 5.4 km
最小標高: 000 m
最大標高: 000 m
累積標高(登り): 0000 m
累積標高(下り): 0000 m

(2012/11/18 走行)


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