峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2012 > 太平洋岸自転車道(焼津〜御前崎)




朝から絶景だ。
部屋の窓からの相模湾。

さすが高台にあるだけあって、素晴らしいオーシャンビューだ。


ここの宿、最後の登りはヒドイけど、この眺めなら・・・不満はありません。

今日も自転車三昧の一日が始まる。
 


海岸へ出ると、今日も変わらずでっかい太平洋が出迎えてくれる。

小さいことや、つまらないこと、仕事の悩みやストレス・・・そんなもの忘れちゃいますね。


焼津といえばマグロ。

焼津港では、カチンカチンに凍ったマグロがコンベアで、次から次に水揚げされていた。


今日は土曜日。観光客を前にマグロの解体ショーが行われていた。

これで刺身200人分だそうです。うまそうだなぁ〜。
 


漁が終わった後の港は穏やかだ。

荒々しさもなく、男たちの声も聞こえない。

船乗りと自転車乗りか・・・ずいぶん中身は違うよなぁ。
 


海岸線を行く。

綺麗な、そしてまっすぐな、誰もいない専用道が続く。


気分はアメリカ西海岸。

イーグルスの、ホテルカリフォルニアを携帯で鳴らしながらのんびり行く。
 


大井川まで来ると、生しらすの直売所が目立つ。おいしそうなのでちょっと買ってみる。

近くの公園で、「釜揚げしらす」をおかずにランチタイムだ。


さすがに新鮮で旨い。

しかし、あまりに量があり過ぎて、最後は不機嫌に・・・
 


満腹になって大井川左岸をさかのぼる。交通量もなく、誰もいない広々とした道だ。

青空のもと、携帯の音楽を聴きながら、快適な午後のポタリングだ。

 


富士見橋で大井川を渡る。交通量は激しいが、大井川は流れる水量も少なくて寂しい。

昔はもっと豊富だったような記憶があるのだが。


太平洋岸自転車道も時には階段がある。長い道中、こんな所もあって当然。

これだけ自転車のために整備してくれたことに、ただ、ただ感謝です。
 


この先は、もう御前崎まで自転車道が導いてくれる。

静岡鉄道駿遠線の、軌道跡を辿る自転車道だ。


町中を、住宅街を走り抜ける。すぐ横は海だ。

自転車に最適な道幅と、きれいな路面。邪魔されるものは何もない。
 


海岸を走りたくなって、ちょっと寄り道。ここも自転車なら難なく走れる。

次第に御前崎が近づいてくる。


サイクリストはなぜか「先端」が好きだ。当然御前崎もサイクリストの憧れだ。

岬や半島、灯台。そして本州最南端とか、最北端・・・とか。


自分の力のみで到達する喜びは、やはりサイクリストならでは。

車やバイクでは味わえない魅力が、やはり自転車にはある。
 


御前崎まであと少し、相良港あたりでとんでもない光景が目に飛び込んできた。

こんな美しい海に、巨大な貨物船が座礁している。


穏やかな海に、あまりにも不釣り合いな悲惨な座礁船・・・

一体何なんだ・・・とこの座礁船目当ての見物客も多数集まっている。


よくわからないが、先日の台風で流されて座礁したようだ。

しかし・・・船はどうにも困ったものだ。動かすに、動かせない。車のようにはいかない・・・
 


16:20 静岡県最南端 御前崎に到着。

すでに日が傾き始め、水平線に太陽が沈みかけ始めている。
 


初めてここへ来た。いい海だ。いい眺めだ。そして素敵な灯台だ。

団体の観光客と一緒になって、一気に周囲が賑やかになった。
 


さあ、本日のゴールまであと少し。

素晴らしい夕日を正面に、御前崎を後にする。
 


この時間までサーファーが波に戯れている。

雄大な海に、ぷかぷか浮かぶちっぽけな人間。


大きな波を待って、皆沖の方を見つめている。全員無心だ。

好きなことをやっている姿は美しい。

なんだか、その姿と自然の大きさにしばし見とれてしまった。
 


御前崎の宿はビジネスホテル。

夕食は ワンドリンクサービスということで、ビールをいただく。


「すみません、もう一杯飲みたい時はどうしたらいいんでしょう?」と係りの人に聞くと・・・

「普通は一杯だけなんですけど、あの、その、ご自分のグラスをもって、あの、普通は一杯だけなんですけど…」

とおばちゃん。


ほったらかしのバイキングスタイルなので、結局生ビール飲み放題となりました、

いや飲み放題と勝手にしました!


完全に赤字だね。申し訳ありません。

大好きなビールを、たらふくいただいておしまいの一日でした。
 

 
 


 

距離: 58.3 km
所要時間: 7 時間 9 分 25 秒
平均速度: 毎時 8.1 km
最小標高: 0 m
最大標高: 62 m
累積標高(登り): 35 m
累積標高(下り): 96 m

(2012/10/20 走行)


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