峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2012 > 浜名湖周遊自転車道・利木峠




4日間の旅も最終日になった。無事に、そして元気に朝を迎えられて幸せだ。

部屋の窓から大きな浜名湖を見下ろす。今日もいい天気だ。

時間に追われず、自由気ままに走れる旅。こんな幸せなことはない。
 


やっぱり湖は穏やかだ。荒々しさはなく、静かなゆったりとした景観が広がる。

お散歩するのに最適な自転車道だ。危険な所もなく、楽しく湖を眺めながら走ることができる。
 


天竜浜名湖鉄道に沿って自転車道を行く。しばらくは平らな道を、のんびりポタリング気分だ。

尾奈駅から一旦湖を離れ、久しぶりに登りに入る。
 


周辺は三ケ日みかんの畑が広がり、眼下に浜名湖が見えてくる。

そろそろ収穫の時期なのだろう、実においしそうな色づきだ。


登り始めて30分、標高約97mの利木峠に到着。

電波塔があるだけで、残念ながら何の標もない。展望もないので、早々と後にする。
 


再び湖へ降りてくる。

ちょっと山の中を寄り道したおかげで、多少気分転換になった。

なるべく湖岸に沿うように走る。まったく勾配がないので、とにかく楽だ。
 


ヤマハマリーナ脇では、豪華ヨットが並ぶ中を走り抜ける。

湖の青さと、真っ白な船体がキラキラと輝いてとても美しい。


今日のランチはうなぎでも食べたい、と思っていたのだが、都合よくそんな店は現れない。

うなぎ加工の工場はあるが飲食店はない。結局コンビニランチとなってしまった。


高校横の眺めのいい湖岸に座って、ラジオを聞きながらのんびりとランチを楽しんだ。

このコース、お散歩、ポタリングには最適だが、さすがに単調な眺めに飽きてくるのも事実。


いよいよ浜名湖もぐるっと一周して、太平洋に近づいてきた。

やっぱり海の方がダイナミックで面白い。早く海が見たいと国道1号線を目指す。
 


やがて前方に巨大な浜名大橋が見えてきた・・・それもかなり高い所を走っている・・・

なんだ、あれは? あれが国道1号? どうやってあそこまで登るんだ?


やがて自転車通行止めの案内が現れた・・・おいおい、もっと手前から出してくれよ。

国道なのに自転車通れないの? と携帯で調べると、確かに自転車は通行できないようだ。


しょうがない、戻ってJRに沿って迂回し、やっと海岸へ到達した。
 


やっぱり波の音はいい。たった一日海から離れていただけだが、なんだかこの景色の方が落ち着く。

これで太平洋も見納め。最後の休憩でゆっくりとこの長旅を振り返っていた。


裏道へ入ると、敷地一面に並べられたしらすの天日干し作業が行われていた。

見事な手つきで、次々としらすをほぐしながら作業が進んでいく。


そのあとはピンセットを使って、ゴミを取り除く細かな作業だ。

ほとんどが手作業でなかなか大変だ。とても興味深かったので、立ち止まってしばらく見学していた。
 


いよいよゴールが近づいてきた。車の少ない、そして誰にも会わない畑の中をのんびりと行く。

なんだか、旅のフィナーレにふさわしい静かなエンディングだ。


16:30 浜松駅到着。

3泊4日、太平洋に沿ってずっと走ってきた旅も終わりだ。走行距離292km。


面白い旅だった。毎日海ばかり眺めていたら飽きるだろう、と思っていたがそんなことはなかった。

素晴らしい自転車道が整備されているし、天気も景色も最高だった。


山岳地帯はほとんどない旅だったが、こういう旅もいいものだ。

新幹線に乗れば、ほんのわずかな時間で帰宅できる。この便利さもたまらない。

最後に、ようやくうなぎを味わいながら旅を締めくくった。
 

 


 
距離: 59.6 km
所要時間: 7 時間 1 分 10 秒
平均速度: 毎時 8.5 km
最小標高: 0 m
最大標高: 100 m
累積標高(登り): 212 m
累積標高(下り): 225 m

(2012/10/22 走行)


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