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2007年11月4日(日)


大好きな11月。次第に秋が深まってくると、いてもたってもいられなくなる。

この季節に走らなければサイクリストではない。


仕事に疲れ、忙しい毎日の中で自分との葛藤が始まる。でもこんな時こそ旅に出なくちゃ。

「道の駅 和紙の里ひがしちちぶ」に車を置いて走り出す。


標高も低いこの辺りは、まだまだ紅葉には早かった。

それでも小さな橋に積もった落葉を見つけると、いよいよ秋も深まってきたと感じる。

静かな林道をじっくり登っていく。やっぱり来てよかった、と感じる瞬間だ。


今日のコースはそれほどハードではない。秋の一日をゆっくり楽しむにはちょうどいい。

スタートも早いので、たっぷり時間があるから余裕がある。

8:40 こんな朝早くに「林道萩平線」の起点まで来た。今日はいつもより1時間は早い。


ゆっくり登っていくといきなり通行止めだ。

おいおい、ここで戻れと言われても他に道はない。行くしかないでしょう。

道路陥没と書いてあったが、現場はこんな感じだった。確かに車は通れないが自転車には無関係だった。


絶景ポイントがあると事前に調べておいたので、いったいどこなのかと期待して先を急ぐ。

どこなの? どこなの? と待っていたら、突然こんな大展望が目の前に広がった。ここだ!

おぉぉ、噂通りの大展望だ!


左から大霧山、粥新田峠、秩父高原牧場、二本木峠方面の展望が開け、さらに寄居、熊谷方面まで良く見える。

お山の大将といった感じで、この大きな岩の上に座っていると、とにかく気分がいい。

時刻はまだ10時前だが、今日はスタートが早かったので、この大展望を眺めながら早めの昼食にする。


ひっくり返って空を見上げれば、きれいな青空にいわし雲。そしてすすきの穂が秋を彩る。

ぽかぽかと気持ちよく、目を閉じるとそのまま気持ちよく寝てしまった。


長時間の休憩ですっかり体も脚も冷えてしまった。食後の林道は結構辛い。

深い砂利で乗車できず、しかたなく押して歩くことに。


右カーブのピークが笠山峠だった。登山道にちょっと入ってみると詳しい地図が掲示されていた。

峠としては展望もなく、峠の標もなく殺風景な所であった。


笠山峠を下っていくと七重峠に出る。ここには車が10台ほど駐車していて、いきなり賑やかになった。

笠山〜堂平山コースを行く登山客の車だろう。

七重峠を下り、白石峠への細い山道に入る。再び展望が開けてくる。


かなり本格的な山道になった。道筋はしっかりとついているが、深い溝があって歩きにくい。

こんなところを自転車で行く人はまずいないだろう。ハイカーに出会ったらきっと驚くだろうな。

まあ低山なのでそれほど険しい所もなく、山岳サイクリング気分を少々味わって白石峠に出た。


白石峠は埼玉のサイクリストには有名だ。今日もすでにロードチームが休憩していた。

ロードとランドナーではやはり世界が違う。お互いに自転車を眺めながら軽く挨拶を交わす。


白石峠がピークではなく、さらに林道を登る。

すると前方からパスハンター仕様のサイクリストがかなりのスピードで下って来た。


こちらに気付き、挨拶してコーナーに突っ込んでいった。

下りのテクニックも素晴らしく、姿、格好もベテランサイクリストのようであった。


ピークを越えるとあとは一気に高度を下げる。味のあるダートの下りがしばらく続く。

路肩に積もった落葉が秋の気配を漂わせる。

走りやすいダートだ。大きな石や倒木もなく、結構スピードを出して走り抜ける。


しばらく下ると「七重峠休憩所」に出る。

さっき車が駐車していた七重峠と同じ名前だが、まったく場所は離れている。

ここも七重峠なのか? と勘違いしてしまうが、ここは峠ではない。


詳細はときがわトレッキングコースのホームページに詳しく書かれている。
https://www.town.tokigawa.lg.jp/info/600
https://www.town.tokigawa.lg.jp/div/202020/pdf/asobu_taiken/trecking_map_R1_2.pdf


ダートから舗装路に変わる。

道幅も狭く、ブラインドコーナーも多い。勾配もきつく、かなり危険でスリリングなダウンヒルだ。

コーナーで突然車が現れたら避けられないほどの道幅だ。十分注意して下っていく。


無事に車に戻って来た。今日一日、東秩父の林道をたっぷり楽しむことができた。

登りも手応えがあったし、ダウンヒルもなかなか面白かった。そして展望が素晴らしかった。

明日も休みなので、今夜は車中泊でキャンプの夜を満喫する。


兄貴分のネイチャーストーブで焚火代わり。さすがに炎も豪快で、これだけで火遊びが楽しい。


それでも夜は寒くて、プリムスのストーブを取り出して暖を取る。

さあて、明日は日帰り温泉に入って、長瀞辺りをお散歩して帰るとするかな。

 



 
距離: 28.3 km
所要時間: 8 時間 30分 00 秒
平均速度: 毎時 3.3 km
最小標高:  109m
最大標高:  816m
累積標高(登り):  840m
累積標高(下り):  840m

(2007/11/4 走行)


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