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2005年11月12日(土)


群馬県四万温泉を巡る秋の紅葉ラン。

自分は前日に現地入りし、車中泊して皆の到着を待つ。


明け方まで雨が降っていたが、朝になっていい天気に回復してきた。

幸運にも、宿裏手の駐車場には綺麗な虹が青空に広がっている。

こりゃいいツーリングになりそうだと予感する。


ところがどっこい、8:30の集合という予定だったのだが、高速道の事故渋滞で到着が遅れると連絡が入った。

おいおい、幸運どころかいきなりトラブルじゃないか・・・今日の予定は大丈夫か?

じっとしていてもしょうがないので、皆の到着を待つ間周辺の軽いポタリングに行ってみる。


全員が到着したのは、なんと10:30だ。すでに予定より2時間も遅れている。

急いで準備を整え、本日の宿に声をかけてスタートする。

本日は総勢7名で走り始める。そして夜にはもう一名が宿にやってくる。


2時間のハンデを背負って「わらび峠」周回へ向かう。

雨上がりの路面は塗れていて、落葉の上は滑りそうだ。

温泉街はすでに観光客も多く賑わっている。そして周囲の景色は最高の色づきだ。


沢渡温泉へ向かう地点に林道起点の大きな標識があった。

交通量も少なくなり、ようやくここからは静かな道が期待できる。


道は緩く登り始める。遅れを取り戻すべく、先頭がいいペースで引っ張っていく。

それぞれ得意のペースがあるから、集団で走っていくのは意外と差が開く。

撮影しているとすぐに見えなくなるので、追いつくのに大変だ。


林道が素晴らしい雰囲気になってきた。

明るい太陽の光に、濡れた路面がキラキラと輝きく。

そして赤や黄色に色づいた葉がより美しく光る。


すっかり上機嫌になってきた面々。やっぱりこの季節のツーリングは最高だ。

車道一杯に広がって、おしゃべりしながら笑顔で走り抜ける。

やっぱり皆で走るクラブランは、ソロとは違う楽しさがある。


スタートが遅かったので、すでに昼の時間をとうに過ぎている。

13時を回ってさすがに限界だ。どこかいい場所がないかと探し始める。

かなり勾配もきつくなり、ほとんど乗れなくなってきた。


緩いカーブの、ちょっと広い路肩が絶好のランチポイント。

車もほとんど来ないので、適当に広がって食事を楽しむ。


陽当たりもよく暖かそうだったのだが、次第に風が吹き抜け始め、今度は寒くなってきた。

そして今日は時間に余裕がないので、いつもより短めのランチタイムとなった。


ここからはわらび峠への最後の登りに入る。

かなり道幅は狭くなってきたが、しっかりと舗装されているので助かる。

次第に展望が開け始め、振り返れば晩秋の山並みが大きく広がっている。


峠が近づくと急登の坂が続く。

ゴールも近いので、ここは皆でのんびりと押しながら一歩一歩標高を稼ぐ。


14:30 標高927m わらび峠到着。ひっそりとした、静かで小さな峠だ。

「わらび峠」と大きな字で書かれた峠の標が建っている。

「反下2km」「四万4km」の案内は、朽ちてかなり腐りかけている。


ここまでくれば今日の予定も見えてくる。

頑張ったおかげでいくらか時間に余裕ができた。

全員の自転車を並べて記念撮影だ。そして峠で湯を沸かして一服する。


楽しくくつろいでいたら、なんとパンク発生に気が付いた。

こんな道で何で? と思ったが、ちょうど休んでいる時に見つかって運がいい。

さっそくチューブ交換。まだ明るくて時間もあり、パンク修理は気楽なものだ。


さあ、今日のハイライトは四万温泉までのダウンヒルだ。

防寒着を着こんで、気を引き締めて下りだす。結構スピードの出る下りだ。

ここからは各人のダウンヒルシーンをできるだけ紹介していこう。


フラットバーで高速ダウンヒルをいつも披露してくれるO氏。速い!


重厚ランドナーで、落葉で荒れた林道もものともせずかっ飛ぶK氏。

見事なライディングテクニックで目の前を走り抜ける。弾丸超特急の走りだ!


撮ったり撮られたりと撮影に忙しい自分。一気に下れず、途中で撮影に入る。

常に撮影ポイントを探しながらのダウンヒルなので、意外とスピードを出せない。


ピカピカランドナーで豪快に下るH氏。

さすがベテランは見事なスピードでコーナーをクリアしていく。


奇抜な自転車と奇抜なスタイルで下るT氏。

下りになると登りとは別人かと思うほど元気に、そして速い。


真っ赤な上着にお似合いの帽子で下ってきたK氏。ちょっとタイヤが細いので心配なのだが・・・

細いタイヤのハンデもなんのその、素晴らしいバランスで一気にコーナーに突っ込んでいく。


決して無理をせず、安全確実なダウンヒルを心がけるS氏。

バカみたいなスピードを出さず、決してトラブルを起こさない堅実な走り。パンクなど聞いたことがない。


車はほとんど通らないのだろう、林道は落葉が散乱していて滑りやすい。

さらにぬかるんだ所もあって、慎重に下っていかないと思わぬアクシデントに巻き込まれない。


なかなかスリリングな下りだった。無茶をすると、この落葉の林道は結構危険だ。

とりあえず何事もなく、全員無事に下りきることができた。


国道へ合流するともう宿までは近い。一息ついて温泉街をゆっくり戻る。

観光客が足湯を楽しんでいる横を、「あったかいですか?」なんて聞きながら行く。


ちょうど暗くなるころ、本日の宿に到着。玄関を入るといきなり豊富なお酒が出迎えてくれた。

あとは飲んで食って笑って、そして最後にはまた食って一日が終わった。

いやはや、楽しい一日だった。この宿も気に入りました。



 
距離: 25.6 km
所要時間: 5 時間 15分 00 秒
平均速度: 毎時 4.8 km
最小標高:  421m
最大標高:  925m
累積標高(登り):  560m
累積標高(下り):  560m


(2005/11/12 走行)


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