峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2000 > 白川郷


岐阜県と富山県にまたがる3集落(岐阜県大野郡白川村荻町、富山県東栃波郡上平村菅沼、富山県東栃波郡平村相倉)にある合掌造り家屋と周辺の自然環境が、「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として世界文化遺産に登録されている。



天生峠を車で登り始める。

今日は白川郷まで車で移動して、明日は一日白川郷の見学の予定だ。

今年の夏のツーリングは豪華だ。

前半は乗鞍周辺を楽しみ、後半は白川郷から郡上八幡へと旅をする。

車がなければ絶対にできない芸当だ。

天生峠の登りにさしかかかった時には、すっかり日も暮れて、まもなく夕闇が迫ろうという時間であった。

車であればアクセルひとつでどうにでもなる。

しかし、自転車となると、この坂、この時間では最悪の状態だ。

こんな中走っていたらどんなに辛い思いだろう・・・と思っていたら、薄暗い路肩を、ヨタヨタと走るMTBを発見した。なんと外人さんである。

 

 

 

 


なんで、こんな時間に、こんな所を走っているのだろう。

自分には、その行動が理解できなかった。

峠まではまだまだある。自転車では軽く1時間は必要だ。

いったい、どうする気なのであろう。

止まるべきか、救うべきか? 
真剣に考え、アクセルを戻した。

いや、まて、別に救いを求めている姿ではない。

あの人にはあの人なりの走り方があって、こうしているに違いない。

ツーリングの楽しみ方は人それぞれだ。

暑い日中を避けて、日が落ちてから走っているのかもしれない。

そう思って、無事を祈りながら峠を越えた。

白川郷に着いたその夜は、せせらぎ公園内の駐車場で過ごした。
 

 

 

 


「世界遺産白川郷」

現在日本には11ヶ所の世界遺産がある。

皆さんすべてを知っていますか。

また、何ヶ所訪れたことがありますか。

恥ずかしながら、自分自身もほとんど知らず、そして訪れた事もなかった。

日本が、そして民族が世界に誇る文化財や自然環境。

日本人として自国の文化と歴史を愛することはとても大切なことであると思う。

テレビでは時々合掌造りの家屋を目にすることはあるが、実際に目の前にすると、それは美しく、立派で、重々しい。

 

 

 

 



合掌造り家屋は、江戸時代末期から明治時代にかけて作られ、今日まで守り通した地域の方の苦労は大変なものであっただろう。

豪雪に耐える見事な造り、機能。

そして見事な景観。

コンクリートジャングルに住む都会の人間には、この目の前の大きな茅葺屋根が「芸術」に見えてくる。

見事な「絵」である。

そして世界遺産にふさわしい景観である。

何故かランドナーが似合うのは気のせいであろうか。

何か通ずるものがないだろうか。自分はそんな気がする。

どちらも長い時を経て守り通してきたものがそこにあるように感じた。

 


 

 


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