峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2000 > 乗鞍高原


長野県南安曇郡安曇村(標高1000〜1800m)
松本電鉄新島々駅の南西20km。乗鞍岳の東側にある熔岩台地。番所原・位ケ原などがある。乗鞍岳の登山基地、スキー場として知られる。乗鞍高原国民休暇村となっている。



午前3時に車の中で目を覚ます。真夏でさえ雪が残り気温はかなり低い。
無理もない、ここ畳平は3000m級の山、乗鞍岳の直下だ。

ご来光を拝むには、畳平で夜を明かし、早朝暗い中、懐中電灯を持っての登山となる。せっかくここまできたのだから、乗鞍岳に登ろう、それもご来光を拝みたいという「欲」が出て、久しぶりに自転車を置いての登山を計画した。

まあ、登山といってもかなり整備された山道だから、手軽に登れてしまうのだが、それでも峠越えとは違う厳しい勾配に息も弾む。

次第に赤くなる空に追われ先を急ぐ。マラソンでいうところのの先頭集団に位置し、何としても頂上でご来光を拝みたい、その気持ちがますます強くなり、ややオーバーペース気味の登山。

さすがに数々の山岳サイクリングの経験か、遅れる人を徐々に追い越し、ついに頂上へ。圧倒的なその眺め、これまでに見たことの無い360度の大パノラマ、ただただ、呆然のひととき。

 

 

 

 


下界へ降りてくると、そこはのどかで静かな世界が広がっている。先ほどまでの険しい山岳地帯の表情とは打って変わって、緑豊かな楽園が広がっている。

一の瀬園地から白樺峠へ抜ける道は、最高のプロムナードコースだ。思わず道端に車を止め、草むらにマットを敷いて寝転がった。

爽やかな風が吹き抜け、真夏の昼下がりとは思えない心地よさだ。

周囲には、キャンバスを立ててスケッチをしている姿がちらほらと見える。木陰で読書をしている人もいる。

まさしく、これが高原のイメージというのであろう。

ゲート封鎖されている一の瀬牧場に入る。ここから、キャンプ場を経て、あざみ池をめぐり、周回コースをとる。

誰もいない一の瀬牧場の草地をのんびり軽いギヤで走る。

牧草地に牛が群れをなして草を食べている。

近くに寄っていっても驚く様子も無く、中にはこちらをじっと見つめる牛もいるが、驚かさなければ心配はいらない。

 

 

 

ミズバショウの大群生地を抜けると、一の瀬キャンプ場に出る。

夏休みのピークを向かえ、キャンプ場は大変な賑わいを見せている。

とても広く、ロケーションに恵まれたキャンプ場は魅力たっぷりであるが、これだけ人が多いとなると考え物だ。

園地内はきれいに整備され、キャンプ場へ続くリヤカー道が延々と駐車場から続いている。

キャンプする人には辛い距離だが、自転車にとっては快適な散歩道だ。

快適なポタリングの最後は、まいめ池で乗鞍岳を眺めながらの一服だ。

園地内とは違って、少し離れたこうした小さな池には誰もいなく、静かなひとときを楽しむことができる。

四季折々、色々な楽しみ方ができそうな、魅力たっぷりな乗鞍高原。これから秋を迎え、いったいどんな色に染まるのであろう。

 

 

所要時間:2時間25分 走行距離:10.0km 


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