峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’1993 > 林道西川新倉線・白滝林道




7月の土曜日の夜、2台の車に自転車4台とキャンプ道具を積んで、山梨県三ツ峠辺りを目指す。

真っ暗な林道を彷徨って、ようやく林道西川新倉線の入口に、キャンプに適したスペースを見つけた。

すでに日が変わろうという時間からテントを組み立て、宴会準備だ。
 


手分けしてキャンプの準備をするが、初めて使うテントなので組み立て方に手間取る。

4人用のテーブルをセットして、ランタン、ツーバーナー、クーラーBOXと大忙しだ。


こんな時間に料理して、お酒飲んで、ワイワイ楽しく盛り上がったのは生まれて初めてだ。

明日は大丈夫なのか? なんて気にせず楽しくやっていたら、さすがに標高1300mもあって寒くなってきた。

結局午前2時近くまで盛り上がって、ようやく寝ることになった。
 


たいして寝れずに朝を迎えた。深夜に降った雨も上がったが、周囲は白く靄がかかっている。

明るくなって、「林道西川新倉線」「林道清八線」の標識に気が付いた。


この林道清八線を辿っていけば、昔越えたあの清八峠に行けるのか、と懐かしむ。

我々の少し先の広場には、登山客用の駐車スペースがあり、同じようにテント泊している面々が見えた。
 


朝食の焼きそばに足らない具材を買いに、二人が車で街まで下る。

しかし、しばらくして油がないことに気づき自転車で追いかけることに。

残念ながら間に合わず、すぐに自分も回収され、油なしの”蒸しそば or ゆでそば”となってしまった。
 

 

今回のダウンヒルに出場の自転車

なんと、サカエ LITAGE

 

KONA MTB 極太タイヤ

 

TOEI650Bランドナー改 クロスバイク(700C)

 

極太アルミフレーム KLEIN ATTITUDE

 


車が2台あれば、下った先に回収車を用意しておけば、下りばかりのダウンヒルを満喫できる。

まずは白滝林道を4人で一気に下る。


スタートしてすぐに登りになるが、少々頑張ってダートの白滝林道に分岐する。

ここからは我々だけの、下りだけの林道が始まる。


適度に荒れた路面は、MTBの太いタイヤにちょうどいい。

道幅も広く、見通しもよく、かなりスピードを出せる。
 


自分の技術と度胸次第で、かなり走り方も違ってくる。

ダートに慣れていれば、この下りは相当面白い。ついついオーバースピード気味になってしまう。

まあ万が一曲がり切れなくても、対向車はいないし転落の危険もない。多少痛い思いをするだけだろう。
 


ダートの下りを経験した事がない人には、恐怖のダウンヒルだろう。

スピードは出る、タイヤは滑る、そしてなかなか止まらない・・・それでも必死にハンドルを抑えて路面に集中する。

度胸が勝つか、恐怖心に負けるか・・・そんな勇気を試される下りだ。
 


ランドナーを改造した偽MTBではまずこの下りは厳しい。

38Cのタイヤで頑張っているが、このダートでは細すぎる。簡単にフロントを持っていかれる。

ハンドルポジションも高すぎて抑えがきかない。まあ、転倒しないように慎重に行きましょう。
 


こんなダートこそ、このKLEINの出番だ。水を得た魚のようにハイスピードで下って行く。

しっかりしたタイヤ、制動力抜群のブレーキ、軽量の自転車となれば、飛ぶように荒地をかっ飛ばせる。

うひゃ−−−気持ちいぃ−−−全然怖くないし−−−やっぱりいいねぇKLEIN!! 
 


なんて調子に乗って限界まで突っ込んでいたら、減速できずに大きな段差に飛び込んでしまった。

かなりの衝撃でヤバイと思ったら、案の定フロントのパンクだ。

チューブを調べてみたら大きな穴が・・・空気圧を減らした影響か、リム打ちでやられたようだ。
 


白滝林道を全員無事に下りきって、回収車でスタート地点に戻る。便利ですねぇ、車が2台あると。

午後の部は、伴走車2台とともに林道西川新倉線を下る。

富士山の姿が良く見え、河口湖も眼下に広がって見える。
 


ドライバーを交代しながら下界に向かって気持ちよく下る。

今度は完全に荷物なしで下れるので、さらに快適だ。
 


今回はほとんど登らずに、合計1100m以上も下りを楽しめるという極楽プランだった。

しかし、あまりに楽したおかげで、帰りは大渋滞に巻き込まれるというエンディングでした。
 

(1993/7/11 走行)


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